竹久夢二「青い小径」


    序詩


  わか  ひ
 若き日のくれがたの
  とぐち
 戸口に立ちて
 
 手をあけて見るなかれ
  も
 持てりしはまぼろし
 
 色よき花は散りやすく
 
 手に残れるは
           すゆ にほひ
 草の葉の酸き匂ばかり。



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