竹久夢二「青い小径」


    かげりゆく心


  はゝ
 母にそむきし
       よ
 その夜より
  しらかべ
 白壁による
 
 ならはしの
 つゆくさ  はな
 露草の花
  さ
 咲きにけり
 

 こゝろ
 心もとなき
 ゆふづき
 夕月の
  ゆめ  こみち
 夢の小径に
 
 きえゆけば
  ね
 音もたえ/゛\に
  むし
 虫なけり。



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