21 三日月法と経度法

 三日月法は単純に放射されて扇の中は真っ赤になるはずです。ただ直行した光だけが原点に到達するという性質を使って、三日月によって等分点のところに穴をあけてそこに光を通すと考えることが出来ます。一方経度法は径を等分したところとが弦に届いたところが等分線の通るところであるという性質を使っての作図であることが分かります。
図u.a


 経度法には45度以下、中心線を取って90度以下と言う制限が常にかけられていました。三日月法と言うのは二つの弧の間の曲率の違いを利用して等分していたのですが、もし円を描き、10度間隔に反射点を置き、中心点から前方に光を投射すれば、36本の光線が中心点に向かって放射されるはずです。ですから経度法のような制限はない(実質的には三日月の範囲が制限となります)と考えます。すると45度を超えて90度を超えての等分も考えることが出来るはずだと考えます。
図u.b


 三日月法では三日月による座標変換が行われていますが、赤いT字が与えられた角です。それを三日月によって補正のための角を出します。それが青いT字です。Tの軸はoからo'へ、T字の水平線の右縁がbからcへ移行しています。軸は長さを変えることによって半径(r)を変え、水平線は曲率を変えます。これはT字(実質的には2等辺3角形)と言う2次元処理が行われていることになります。こうして曲線を直線に変換して等分を可能としています。

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