22 角の補正

 図は魚取りの網のようですがこの網の紐は伸び縮みすると考えます。最初は90度ですので上の取り手と下の取り手を引っ張って小さい角にする器具です。弧はレールですから動かしてはなりません。網の目は糸のようになっていますが、ゴムですから引っ張りますとレールの間の間隔に合わせて縮みます。これにより同じ割合で伸縮し、角の等分の補正の役割をしてくれることになります。
図v.a


 たとえば、上の取っ手と下の取っ手をぐっと引っ張って、1rの角度が45度まで引っ張ったとします。赤い網目のゴム紐の間隔はすべて、1/2 になります。90度の場合3等分は 30×3 ですが、45度の場合、15×3 です。このように比率が1rから5rまで連座して伝わっていくということです。少し歪な菱形が並んでいますが、中心線はすべて直線で長さは変わりません。変わるのは角度です。しかし 1r、2r、…で角度の変化に合わせて比率は保たれます。このように平行四辺形則が成り立っています。
 これで角の世界は数直線(1次元)ではなく、面(2次元)の世界であることが分かります。ここには「量子的な性質」が潜んでいます。リンゴを箱詰めにするとき、個数で決めていかなければなりません。あと一つと思っても、入らないものは入らないどう頑張ってもだめです(リンゴを小さく切れば別の話ですが)。

 

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