31 自然は6角形

 

 ここからはもう数学でも科学でもなく、楽しい楽しいメルヘンです。円や径と弧の考察をしているうちに、自然界の低にある波についていろいろと想像をめぐらしていました。かつて数学の勉強に疲れて、「数学の猫ふんじゃった」に手を染めてしまったことを思い浮かべました。勉強は楽しいメルヘンでなければならないのではないでしょうか、と勝手なことを考えています。円が原理的には多角形であるとしたら、自然がさまざまと6角形を作ることも何となく理解できます。ガリレオは「自然は数学の言葉で書かれている」と言ったと伝えられていますが、僕はむしろ、「初めにことば(ロゴス)があった。」とあるヨハネのことばから、「自然を含むすべての存在はロゴス(宇宙精神)で書かれた。」と言い換えた方がよいと思っています。そして、こうした秩序は「自然の神秘」としか言いようがありません。

 図ceを見ていただきますと、図bsでは見えなかった回転(右に延びる斜めの線)が見えます。これは右回転ですが、もちろん左回転もあるでしょう。すると、自然の最も底辺のスピンを持つ素粒子を思い浮かべます。波の中心はいつも回転(中心から力がわき出ているとする:ただしこれは自然法則には根拠がなく、他の法則〔たとえば超自然法則〕を考えなければならない。)しているのです。

図ε.a

 自然界の6角形については、鉱物や生物の世界から、自然現象、分子や原子の世界までその事例はいとまがありませんので、ここではそうしたことは省略します。とりあえず、一つの波が6方向にどこまでも何処までも広がるイメージを図示しました。しかし、後に「球面波を考える」ところで、波を3次元で考えた場合、90度の場合は割とすっきりとするのですが、60度になると、20面体となり、考察が非常に困難になります。そこで、正三角形は平面図で見れば6つで正6角形になりますので、波は90度から始めてもさして問題ではないと考えることにしました。



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