33 波の種

 

 最初の1が存在することが重要です(これが「量子性」の最も重要な点です)。ここで考えている1は自然の低にある基本的な1で、一般的な1のことではありません。例えば普通に考える1は、単位のついた1で、リンゴが一つあればそこから1,2.3,・・・と続きます。ところがリンゴは「6個に切ったから一つずつ食べて」と言えます。すなわち切られた一辺のリンゴも1です。ここで考える1は、「初めに1ありき」と言ってもよい1で、自然の基本的な1で、宇宙はその自然数の積み重ねによって出来ている1のことです。ここでは例えばとして径と角がデザインされた扇です。普通「初期値」と言われるもののことです。これによって僕が見出したと考えていることは、「数の量子化」です。すなわち最初にある量(ここではスケールとして扇)を見出せば、そこにはその量の正数倍の比があるということです。少なくともこうしたことが予想されるのではないでしょうか。「量子化」とは、リンゴを並べた時のように、空間をすべて数で埋め尽くす必要がないということです。だからこそ、π(パイ)という超越数を乗り越えることができたと思っています。パイの超越性は最初に出来た径の固有の波を正数倍で作っていくことです。これはこれで一つの系が出来上がります。これは図bxを見ていただいてもわかりますが「波の概念」と通じるものがあるように思います。これこそが自然の自然らしいあり方ではないでしょうか。

図η.a
 波は自然界を支配する現象であると考えて、その中心には波を発生させる源のようなもの、種があって、それが割れて平面波で六方向、ほとんどは球面波で、自然数の倍々(6,12,24,・・・・)で広がっていると想像します。もちろん想像にすぎませんが、これが、「自然現象の量子化」です。ただ、誤解していただきたくないのは、これは横波であっても縦波であってもイメージ波でしかありません。現実にこうした波があると言うのではなく、あくまでも、頭の中で考え出した波です。ですから概念としてこうした世界を考えました。

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