36 余白の考察

 

 T 径度法では角を2次元スケールと言う扇型で切り取っていくために「余白」が出てきます。これはリンゴの箱詰めで見た通りです。そしてこれは量の計算からは除外してもよいとします。この余白は平面では1rの中には無く2rから現れます。ところが立体では1rの中に、四面体、八面体、20面体と三つの形態があって、2rから余白が出てきてここからはむしろ平面で考えて行った方がよいということになります。自然は平面幾何で考えることができるということです。すなわち1rと2rの間に大きなギャップがあって、これこそがミクロの領域とマクロの領域を区別していると考えてもよいほどです。すなわち、ミクロでは平面幾何ではなく立体で考えなくてはならず、そして余白があるかないかが重要となります。なぜそうなのかは、立体空間は一つ一つ径と角を持つ固有空間で、数式と言うよりも職人の勘の世界だからだと考えます。

 U 「波の種」、ここには等分に割ることができますが余白がありません。正四面体、正八面体、正20面体がこの中にあるとします。正四面体の半径を中心から頂点までとすると、四つに切り取った三角錐の一つの斜辺です。正八面体の半径はこれも八つに切り取った三角錐の斜辺の一つの辺になります。ここから180度を取ることができるようになります。ですが正四面体と正八面体との間の関数関係を見つけ出すことは不可能ではないかも知りませんが素人では大変難しことです。正20面体の半径は中心からの一つの辺を取ることができますが、180度を取るためには、外から見ると分かるのですが、辺+高さ+高さとなり、単純に60度角の円錐では180度になりません。一辺を2とすれば、2+2√3となります。

図κ.a
 V ですからこの間は飛ぶ以外にありません。これがミクロの領域を構成していることになります。自然界ではここは強い核力で結ばれており、容易に解放することができません。この点で重力で結ばれているブラックホールと似ていることになります。核力を電気力と見れば、電磁気力と重力との関係が見えてきそうです。僕の考えでは、核力は原子核を場としているように、重力は宇宙全体を場とすれば、重力を引力としてだけでなく斥力を考えることができるのではないかと思います。

 W いよいよ余白を考えることにします。これは量として計算することはできませんが、マクロの領域の性質を決める重要な件と考えます。自然界はこの余白が効果を発揮してエネルギッシュでエキサイティングでダイナミックな展開を見せているのでしょう。この余白をエネルギーや作用が走り回って、管理している。量の領域からしか見ることができないとしたら、何処からともなくやってきて結果だけを残すスリのように見える。しかしこれは宇宙の管理を任せられている行政府である。こう考えます。そこで僕はこの余白を「エンジェルウェイ」と名付けることにしました。
 あえて余白を計算式に入れたいのであれば、波として広がっていく「扇」の部分を積分し、プラス(+)C(「余白」)とする以外にないでしょう。しかしこれは量としては扱うことができず、式にただぶら下がっているだけとなります。 なぜなら、この領域は対消滅しているようにしか見えませんので、永年方程式によって消す以外にないようです。たとえば、シュレーディンガー方程式の近似ではない解を得ることは困難ですが、経度法はそれがどこにあるかを予測します。多分、中心からの距離によって余白の値が異なることによると考えています。

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