竹久夢二「青い小径」


    花火


 こんじやう         そら
 紺青のほのめく空に
            はなび
 つい/\と花火はのぼる
 
 いさぎよくちるや
 
 らんぎく
 
 やなぎ からまつ
 
 かぎや たまや
 
 うつくしきものは
 
 なべてはかなし
  みづ
 水のほとりのかはたれに
 やなぎ
 柳をひきて
        なげ
 ひとの嘆かふ。



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