竹久夢二「夢のふるさと」


   
  


 
 ひろい空からふる雨は
 
 森のうへにも牧場にも
 
 びつくり草にも小鳥にも
 
 みんなのうへにふるけれど
 
 子供のうへにはふりませぬ。
 
 それは子供の母親が
 
 シヤツポをきせてくれるから。