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【99年12月24日】
ひとりぼっちのクリスマス


11月末から家族が2ヶ月ほど日本に帰ってしまった。
それで、クリスマスと新年は1人で迎えることになった。
自分へのクリスマスプレゼントは、2週間ほど前に、しっかりと ebay のサンタさんにたのんで 500 ドル強で Canon New F-1 を落札し、既に先日入手したので、クリスマスの日に僕宛てのプレゼントが突然届く心配もない。

となれば、連休をさびしく Philadelphia のアパートで過ごす必要もないだろう。
University of the Arts の Photography の Course も終わり、休日に大学へ行って課題の写真を焼く必要もなくなった。
こうなればスキーしかない。

そういうわけで Pocono の Camelback Mountain に来ている。
Pennsylvania のスキー場は初めてだ。
会社が半ドンなので、帰りにそのまま車を走らせて来た。約2時間強。日帰りでも来られる距離だ。

1人とは言え、Holiday Inn や Comfort Inn に泊まって侘びしい思いをするのが嫌だったので、しっかりとした屋内プールやジャクージ・サウナのついたリゾートホテルにした。Pocmont Resort。アメリカでも大人気の Pokemon のような名前である。スキー場からは意外に遠かった。 でも、僕の他に1人で来ている人などいない。いや、いた。60才くらいの杖をついた老婆だ。
食事のときには、この老婆が4人がけのテーブルに付き、隣のテーブルに僕が一人で付く。
この老婆は何をしに来ているのだろう?
さびしそうではあるが、僕も外から見るとさびしそうであるのだろう。

夕食のときにマティーニを頼む。声のかれた、それでも若いバーテンダーが「Holiday なのに1人なの?」と聞いてくる。
「そうだよ、でもスキーだからね。」と答えるが、あまり理由になっていない。
あまり美人ではない。しかし、女性のバーテンダーというのは、なぜみんな声がかれているのだろう?
たばこを吸いすぎて喉を傷めてしまうのだろうか?

広い会議場のようなところをダイニングと称しているが、イマイチ落ち着かない。それに自分は一人でますます落ち着かない。
席の配置を仕切っているオバさんの顔つきもきらいだ。食事はそこそこにして部屋へ戻る。さっきのダイニングのテーブルも、もっとも端っこだったし、ホテルの部屋も会議室の横のさえない部屋だ。マイナリティということで何だか冷遇されているような気がして来る。
チェックインしたときは、危うく別棟の部屋にされそうだった。室内プールを使ったり、食事に来たりする際に、いちいち外を歩くのはごめんである。メインビルディングの部屋に変えてもらった。油断もすきもあったものではない。
このホテルは設備は良いが、フロントのあの太った男を初めとして、従業員は今一つ気に入らない。

一方、 Camelback Mountain は最高だった。Vermont の巨大なスキー場に比べるとこじんまりしているが、設備がしっかりしており、気持ちよい。
食事もおいしい。とは言っても、チリとサラダしか食べなかったが。。
天気も最高。ほとんど雲もない。この冬最初の本格的な寒波が訪れ、気温が下がったが、日差しが強く、風がほとんどないので全く寒くない。
むしろ、暑くなった体に Chilly な乾いた空気が心地よい。大部分はスノーマシンの雪だが、きのうの夜わずかに降った雪が一番上に乗っかっている。コンディションはとても良い。しかし、これまでこの冬はずっと暖冬だったので、リフト3本、トレイル7本しかあいていないのが残念だ。初心者・子供用の緩斜面も含めてだから、まともにすべれるのはトレイル3本くらいだ。ちょっと退屈ではある。

気分はとても良い。こんなところで怪我でもしたら話にならないし、シーズンの最初の日でもあるので、あまりまじめには滑らない。1日36ドルのチケットだが、結局10本強くらいしか滑らなかった。ベースにあるカフェテリアが気持ちよく、結局だらだらとしていた時間が長かったようにも思う。

3時過ぎにスキー場を後にし、帰り道にある Crossings Outlet がどんなものかちょっと覗いてみる。何も買う気はなかったのだが、今度1週間ほど日本へ行く際に使う手ごろなスーツケースがないことに気づき、買ってしまった。

Jが「どうせ荷物はないんでしょ?」などとシリアルやらタコシェルやら、安い割につぶれやすく、かさばるものを注文してくるから、ハードシェルのスーツケースが必要になってしまったのだ。
大きな2個は1ヶ月前に自分たちが日本へ行くときに持っていってしまったため、アメリカの僕には残されていない。

スーツケースは250ドル。中につめるシリアルやら何やらは山ほど買ってせいぜい7−80ドル程度だ。1箱1.59ドルのタコシェルなどのためにハードシェルのスーツケースを買う不条理。
Jも仕方のない奴だ。それにきのう電話したら、「日本の家の中は寒いから Eddie Bauer で首巻きを買って来て」だと。
家の中でエスキモーか越冬隊のような格好をしてどうするのだろう?
女というのは何でこんなつまらんものを頼むのだろうか?

ホテルの屋内プールはまともだ。ジャクージもあって、スキーで疲れた体を休めるのにちょうどよい。
きのう泳いだときにゴーグルのゴムバンドが切れてしまい、あわてて売店で新しいのを買った。子供用しかなく、ピンクと黄色の奴だ。
難色を示したら、売店の店員は、例によって、"It's up to you." だ。そのとおり、あなたには責任はない。僕の好きにするだけだ。
もちろん、僕は買った。50メートル先から見ても明らかに子供用、それも女の子用だが、ないよりは良い。

日本だったら、子供用のゴーグルをつけるのには抵抗があるが、アメリカではその抵抗感は20%位に低下する。
人がどう思うとどうでもいいじゃないか!!
ほとんど人のいないプールとジャクージでのんびりとする。高いホテルだからこのくらい利用しないと元がとれない。

夕食前に部屋に帰る。
きのうの夜に26年ぶりに読み返したデミアンを思い出した。
「すべての人間の生活は、自己自身への道である。」
「どんな人もかつて完全に彼自身ではなかった。」
「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。」

あと1週間、Y2Kはどうなるだろうか?
僕たち家族は太平洋の両側で2000年を迎える。



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【99年12月10日】
Photography Course 終了


University of the Arts で3ヶ月の間とっていた Photography のコース が終了した。

最後は11X14のサイズの写真を10枚程度以上、提出するという課題だった。
僕は、Manhattan の建築物をテーマにした。
いずれも今年の7月から11月に撮ったものである。
大部分は T400CN で撮った。FTb とT-70だ。まだ ebay で買ったばかりの F-1 は使い始めていない。

Flat Iron Building の写真と Brooklyn Bridge の写真が好評だった。

他の人の作品の中では、ハンガリーからアメリカに来て7−8年になるという30才くらいの女性の作品が心に残った。
3人の女の子の兄弟を世話しているという。その女の子たちのとても自然な表情がとらえられている。
写っている子供が、完全に撮り手を信頼しきっているのが明らかにわかる。
こういう自然な写真は親しい人でないと撮れない。とても心あたたまる、すがすがしい作品だった。

【Photographyt Class の課題】
1. Interesting Pictures of Uninteresting thing (3 - 5 pictures)
 僕は安易に、アパートの中で、いつも見ているランプを撮った。
2. Anything (3-5 Pictures)
 僕は Grand Central Terminal を作品にした。
3. Self Portlait
 New Jersey の草原で三脚を使って撮った。
4. Final Project (more than 10 pictures)
 Manhattan の建築物
 - Flat Iron Building
 - Brooklyn Bridge
 - Woolworth Building
 - George Washington Bridge (From New Jersey Side, in the fog)
 - Municipal Building
 - Wall Street
 - White Buiding in Down Town
 - Old Buiding (Park Row)
 - Buiding with Signal (SOHO)
 - Chrisler Building (From 42nd Street)

課題の2と4は、1月に、アップロードする予定。
現在、 Mystic Color に送って CD-ROM にしているところ。

【2000年2月7日追加】
本日、写真をアップロードした。
当日撮った写真はこちらをクリック



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【99年12月4日】
帽子は本屋で


12月だというのに暖かい。日中は60度近くまで上がった。

この間から、K が「Wharton の名前のついた帽子がほしい」などと言っていた。 子供のくせに、U-Penn でなく、Wharton などという生意気な奴である。

どこで買おうか思案に暮れ、Penn Tower Hotel に行ってフロントで聞いてみたら、Walnut 35St のショッピングコンプレックスにあるんじゃないかなどというので、歩く。

気持ち良い日だ。カフェのオープンスペースで半そででコーヒーを飲んでいる学生さえいる。

スポーツショップに入る。帽子はあるが、ロゴ付きはない。レジで聞いてみると、隣の本屋に一連の大学ロゴグッズがあるので行ってみたらどうか、と言う。
本当だ。ロゴ付きのトレーナーや何から財布・かばんまで、何でも有る。当然、帽子もあった。お望みどおりの Wharton のやつを買う。Made in USA とは書いてあるものの相当チャチなつくりではあるが、買うことにした。

ついでに Photography のコーナーを覗き、目に入った、"Photography from 1839 to today (TASCHEN)" (George Eastman House, Rochester)を買う。

--- 本屋で帽子を見つけることになるとは予想していなかった。

朝食はシリアルをボリボリと食っただけで腹が減って来たので、久しぶりに Reading Terminal Market に行くことにする。アパートから急ぎ足で10分。目当てはカキフライである。カロリーが高いが、最近、サラダばかり食べているので良いだろう。カウンターの右半分がなぜか極端にすいている。なぜかと良く見たら、担当のウエィトレスの顔が怖いのが理由のようだ。しかし、カキの味には関係ないだろうと思い。すいているほうに座って怖いおばさんにクラムチャウダーと Oyster Platter を注文する。巨大なカキだ。ちょっと見には少し揚げすぎのようにも思えるが、身が巨大なせいで、この程度がちょうど良い。 決して高級な店ではないが、満足できる。(Reading Terminal Market に高級な店などある訳はない。)

でも、クラムチャウダーは昨夜のピザレストランのやつの方がおいしかった。

少し最近の写真を整理しないとたまってきた。
一方、 Philadelphia Art University の Class の最終 Presentation の準備もしないといけない。 僕は、"Architecture in Manhattan" である。11X14の10枚組だ。

CNNでヨーコ・オノと Larry King の対談をやっている。
オノ・ヨーコはジョージア・オキーフに実に良く似ている。テンションの高い女性というのは眉毛が濃くなり、みんなあんな顔になるのだろうか?ダンナは相当疲れたに違いない、などという余計なことを考えてしまう。

ジョン・レノンもアルフレッド・スティーグリッツもアーティストだからそんなことは全く気にならなかったのかもしれない。



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【99年11月28日】
Canon EF とマンハッタン / Scott Fitzgerald


日本に一時帰国する家族をJFKに見送り、Thanksgiving 後半が暇になった。
この間 E-Bay で買った EF(最初の不良だったやつは返品し、2台目を買った。これは FD50/1.8 付きで $77。)にT400CN をつめ、Amtrak でマンハッタンに行く。

車中では、"ザ・スコット・フィッツジェラルドブック" (村上春樹)を読む。スコットとゼルダの伝記のようでも有る。

Brunch は Flatiron Building 近くの Mayrose に入ってみる。近所の人がふらっと来るような感じのカフェだったが、「当たり」だった。オムレツもしっかりしている。コーヒーも極めておいしい!

Mayrose
21St and Broadway
Omlett Cream Cheese and Spinach

Soho で、"Penang" を発見。これは Philadelphia の China Town にもある、大変コストパーフォーマンスの高いエスニック料理の店である。(109 Spring (SOHO))。

EF は気持ち良い。手動巻上げ・メカニカルシャッター・電池不要(マニュアル露出)のカメラは安心感がある。大きさ。重さも手になじむ。コパルの縦走りのフォーカルプレーンも感触が良い。電池は4年ほど前に水銀の環境問題から製造中止となった HD(MR-9) だが、僕は6個ストックを買っておいた。これで HD を使うカメラが3台になってしまったが、僕の EF は露出計が故障しているのを最初から承知して買ったものなので、電池なしでマニュアルで使う。したがって、在庫の HD は、当面、FTb と Rollei35T のみに使うことになる。しかし、どちらのカメラも極めて小食(電池を食わない)ので、この状況なら、あと10年くらいは問題ないだろう。

写真のほうはいまいちの感じ。2本ほど撮って終了。
帰りの Amtrak は相当混雑している。おまけに1時間以上遅れて Phialdelphia に着いた。

僕はたくさん写真を撮るが、整理した後はあまり見なおすということをしない。
これは写真を撮る人間としては奇妙なのだが、「アルバムを見る」という行為が何となく年寄りくさい気がしているせいかもしれない。しかし、いつか僕も年をとったら、アルバムを眺めて過去に引き戻される時期が来るのかもしれない。

メリーランドに有るスコットの墓には、"Great Gatzby" の最後の一節が刻まれているという。

"このようにして我々は絶え間なく過去へ引き戻されながらも、寄せ来る波に向って、その舟を力のかぎりに漕ぎ進むのである。"
- So we beat on boats against the current, borne back ceaselessly into the past -

Thanksgiving の休暇が終わった。我々家族は Millenium を、太平洋をはさんで両大陸で迎えることになる。

当日撮った写真はこちらをクリック



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【99年10月24日】
Philadelphia University of the Arts


今週末はコネチカットの自宅に帰らず、Philadelphia にとどまることにした。
紅葉前線が Pennsylvania にも降りてきて、撮影にベストタイミングの週末になったことと、9月から行き始めた Philadelphia University of the Arts の写真の夜間コース(毎週火曜日7時から3時間。12月まで)の宿題(写真を撮って焼くこと)が忙しいためだ。
Teacher は Adrienne Stalek。美人の女性だ。ちょっと考え事をするときに上の歯で下の唇をかむ仕草が可愛らしい。

きのう はやや天気が良かったので車で郊外へ出て3本ほど撮った。しかし、良いタイミングで陽が射すことが少なく、残念であった。
先週、 ebay で 125ドルで落札したCanon EF が金曜日にUPSで届いたが、露出計がイカレている。返品することにした。
良くできたカメラだが、露出計が正確でないと価値がない。また ebay で探して買うことにしよう。

きょうは Philadelphia University of the Arts に行って写真を焼く。
12時から 5時までしか使えないので、12時少し前に行って用意を始める。
現像液のストックがなく、別の暗室から拝借。

しかし、良くできた暗室だ。15台ほどの引き伸ばし機がパーティションで仕切られ、真中に現像液から水洗までのラインが2つある。大きなセーフライトが4箇所くらいにあり、入り口は折れ曲がっていて2重の遮光カーテンがあるので、出入りも自由だ。引き伸ばし機はあたりはずれがあるが、基本的にはオメガのがっちりしたやつだ。
僕は一番乗りなので、もっとも新しく、ガタの来ていないのを選ぶ。

印画紙は Ilford の Fiber Base。サイズは 11X14。
そう言えば、アメリカの印画紙のサイズには四つ切というのがない。8X10 の次は 11X14 だ。

9月、10月に T400CN で撮ったグラセンの写真を黙々と焼く。
5時までに7枚焼けた。
T400CN は驚くほど微粒子だ。最近会ったアメリカと日本のプロがいずれも、「大伸ばしするときにはT400CNを良く使う。」といっていたのも良くわかる。 グラデーションも豊かであり、最近20年ぶりに伸ばしている僕にはほとんど欠点が感じられない。
いちいち現像しなくて済む(ラボに任せる)のも便利だ。撮影の際のラチチュードの広さは言うまでもない。

十分に水洗をする時間がないため、ぬれたまま袋に入れて持って帰り、バスタブで水洗の続きをする。

夕食に出たあと、アパートに帰って来て、先週焼いたプリントのスポッティング。
実に20年振りだ。20年前、Philadelphia のアパートでこうやって黙々と(と言っても10分程だが)スポティングをする自分を想像していただろうか?

フレームやマット紙は Utrechtart で買うことにしよう。

10月も終わりに近付き、寒くなってきた。West Virginia では雪だという。



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【99年10月23日】
今年の紅葉撮影・ビールのない Liquor Shop


【10月15日(金)】
Rt7N-Danbury-Rt7N-Rt44E-Rt8N-Rt20E-Rt202S-Rt202W-Rt8S-Rt15W
5本。

【10月16日(土)】
I95N-Exit70-Rt156N-Rt82W-Rt151N-Rt66W-I691W-I84W-Rt8N-Exit42-Litchfield良い-Exit42-Rt8S-Rt15W
Litchfield が良かった。
5本。

【10月23日(土)】
Society Hill - 676W-76W-422W-82S-724W-222S-322W-Ephrata-322E-10S-340E良い-30E良い-202N-76E-676E
天気がイマイチ。
3本。

途中の小奇麗な町、Ephrata で 車を停めた前に Liquor Shop があったので、ビールを買おうと思って入ったら、spirits と wine しかないという。
代わりに、近くの Beer Distributor を教えてくれた。「Pennsylvania では Liquor Shop には ビールはおいていない」のだそうだ。Pennsylvania に住み始めて1年近くなるが、いつも酒は週末にコネチカットで買って持ってきていたため、知らなかった。
しかし変な州もあったものだ。



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【99年9月26日】
さわやかな秋の1日


先週の秋分の日が過ぎて正式に秋になり、さわやかな日が続いている。「まだ海の水は暖かい。」などと言って毎日のように泳ぐV氏のようなつわものも居るが、一般的にはもう秋支度である。いろいろ店でパンプキンや魔女の飾りを見ることが多くなり、Haloween が近づいてくるのを感じる。海釣りには最高の季節になり、大きな Blue Fish が釣れ始めるそうだが、幸い、Kは海釣り用の長いさおを持っていないため、僕は付き合わされずに済んでいる。

日曜日の朝はKのテニスに付き合う。
Weed Beach。 Darien の小さな2つのビーチのうち、大きい方だ。砂浜の横の駐車場に沿ってテニスコートが3面ずつ2個所、合計6面ある。この時期は予約不要。あいていれば1時間単位で自由に使える。

天気が最高なので、自転車で出かける。
Tシャツに60度位の風が心地良い。

Kは4月から通い始めた日本人学校で休み時間のたびにテニスをやっていて「はまって」いる。
コートは半分以上あいている。みんなまだ教会から帰ってきていない時間帯なのだろう。
奥の3面のうち、さらにいちばん奥のコートにする。真ん中のコートはあいている。

余裕というのは大切だ。電車でも、3人掛けの席にすわることはあまり多くない。真ん中の席に割って入るくらいなら、立っているという人が多い。余裕が許されるのがアメリカである。日本は余裕がなさすぎる。

きのうからスリープオーバーしているAの友だちもJの車で30分くらい遅れてやって来た。

1時間半ほど付き合ったが、Kは疲れたようだ。

帰りは緩やかな上り坂。
行きの下りはほとんど気づかない程度だったが、上りとなると緩やかでもすぐにわかる。

Kは Hindley School に寄りたいなどと言う。2年ほど前に彼の教室だったポータブルの仮校舎がどうなったか見たいのだそうだ。
仮校舎はまだあった。

小学校1年生くらいの男の子たちがサッカーをしている。
アメリカの小学生たちは実にいろいろなことをやる。
野球、水泳、サッカー、アイスホッケー、スケート、ピアノ、バイオリン
---- いろいろ試して本人に合ったものを徹底してやらせるのだろう。習い事をするにも本人達自分で移動できないから、おかあさんたちのスケジュールは過密だ。小学生の子供が3人ともなると、本当に分刻みのスケジュールをこなしている。

そういえば、先週、3つ子+おねえさんという4人の子供を散歩させている若い夫婦を見かけた。3つ子はまだ6ー7カ月くらいで、3人用のベビーバギーに乗っていた。おねえさんは2才くらいで。こちらは1人用のベビーバギーだった。最初、「4つ子かな。4人用のベビーバギーがさすがになかったので3人用と1人用にしたのかな。2人用を2台にしなかったのは何故だろう。」などとつまらぬことをつぶやいていたら、Kが、「4人のうち1人はちょっと大きいよ。3つ子だ。」と指摘した。彼は結構観察が鋭い。

夕方6時20分のアムトラックで Philadelphia へ向かう。電車に乗っている時間だけで3時間かかり、車よりも遅いが、車中で読書や居眠りができるのが良い。

だんだん日が短くなってきた。6時半でもうす暗くなる。駅から、それこそマンハッタンのタクシーのお下がりのようなぼろいタクシーに5分ほど乗り、Rittenhouse Square に面したアパートに着くのは9時半になる。タクシーは当然、ほとんどが Ford Caprice だ。

今週から火曜日の夜に通うことにした、Philadelpjhia University of Art の Photography のクラスが始まる。

あと2週間ほどで紅葉が始まる。 去年の撮影 は不調だったので、今年は少しまじめに紅葉の写真を撮ろうと思っている。Ohio に住む友人K氏の家族が、Vermont へ紅葉を見に行った帰りにコネチカットのわが家に寄ることになった。

家に着いたら、Jのつくってくれたサケ弁当を食べ、Martini を飲もう。



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【99年9月19日】
Hurricane Floyd


Hurricane Floyd
今世紀最大だという。
しかし、意外に早い段階で熱帯低気圧になり、被害は予想を下回った。
それでも Darien の我が家の前の木は根っこが持ち上がり、倒れそうになった。
Philadelphia のアパートは天井から浸水。
会社のまわりの道路が冠水して容易には近づけなくなった。
アムトラックが運転停止。
仕方なく金曜日は車で帰宅

A はバイオリンの練習
K は僕と囲碁

補習校の運動会は問題なく開催。



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【99年9月16日】
Philadelphia は人口減少


90年当時の人口に比べて、98年の人口がどう増減しているか?
都市は米国の大きい順。

                98 Population
New York 7,420,166 1.3% from 90
Los Angeles 3,597,556 3.2%
Chicago 2,802,079 0.7%
Houston 1,786,691 8.0%
Philadelphia 1,436,287 -9.4%


5大都市のうち、人口が減少しているのは Philadelphia だけだ。
それも10% 近い減少!!

ちょっと寂しい。



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【99年9月12日】
駐車場の経営/置き忘れたトートバッグ


この半年の間に駐車場の経営が2度変わった

僕が Philadelphia で住んでいるアパートの地下は全部で60台程のパーキングになっている。
アパート住民(月単位で借りる)の車と一般の車が半数ずつ程度だろうか?
狭い上に柱がかなり入り組んでいるため、バレーパーキングになっていて、係の人にキーを預けて駐車は任せ、使うときには料金所まで車を持って来てもらうシステムだ。

この駐車場マネジメントが過去半年のうちに、立て続けに2回も変わった。今年の4月と9月だ。どちらもほとんど事前の予告なく、いきなりであった

【4月】
2日ほど前から新しいマネジメントになるとの予告があった。最初は経営が変わるだけで従業員はそのままなのかとも思っていたが、最後の日に「きょうで最後だ」などと言うので、半年程世話になった男に20ドルのチップをくれてやった。
この男、かなり気が利く男で、僕がアパートに住み初めてすぐに毎朝7時にアパートを出ることに気づき、言われなくてもその時間には車を用意しておいてくれた。

考えてみると、3月までは良かった。
4月に新たなマネジメントに変わってからが大変だった。

まずは事務処理がなっていない。
パーキングフィーの金額と支払い方法について聞いても「全くわからない」の一点張り。一日単位の料金をチャージされてもかなわないので、強引に今までと同額の小切手を押しつけた。それからがひどかった。
係員が預かったキーを壁にかけておくのだがその場所がわからない。
車の置き場所が管理されていないため、朝、一緒に探さないといけない。
また、料金所の鍵を中に入れたまま閉じ込んでしまい(いわゆる、ロックアウトだ)、車を駐車場から出したくても1時間近く出せない人が続出した。
さらにひどいことに、車を誘導していてアパートの住人の車を傷つけたらしい。
(車の持ち主の話では、係の男はシラを切り続けたそうだ。何とか目撃者を見つけて弁償させたらしいが。)
免許を持っていないのではないかと思うようなヘタクソな奴が僕の車を狭い中で車庫入れしているのを見るのは気持ちの良いものではなかった。幸い、この5カ月の間に僕の車につけられた傷は、バンパーの角の擦り傷程度で済んだが。

しかし、朝、急いでいるときにのろのろと鍵を探し、さらにまたあちこちと車を探している間抜けな従業員と付き合うのには本当に疲れた。4ー5人も従業員がいるくせにどいつも自分から働こうとせず、暇さえあれば仕事場の電話を使って無駄電話をかけている。本当に生産性の低いやつらだった。それでも、マネージャーらしき男が来たときにはきびきびと働く振りをしていたようだ。しかし、アパートの住民には大変評判が悪く、いつも住民同士で「またか」と顔を合わせていたものだった。

【9月】
アパート住民からの苦情が功を奏したのか突然、経営が再度変わった。背の高い男が来て「すべてのシステムを変えるぞ」と勇ましく言ってはなった。早速「金を払え」と来た。僕は直前に9月分の駐車場料金の小切手を前の会社に郵送済みだったので、前の会社に払ったというと、「あれは別の会社だから知らない」などとぬかす。経営権の売買をしたのなら、前受金・未収金の所属を明らかにして売買契約に折り込むのが当然と思うが、まったくなっていない。とは言うものの、駐車場の男にそんな本質的な話をしてもはじまらないのは事実だ。そこで僕は支払った事実をコピーで示しでかい顔をして駐車し続けている。駐車場の管理については、今度は多少、良くなったようだ。車やキーの管理もしっかりしている。

さて、経営が2度目に変わって数日後、ちょうど Laybor Day の休日に家族がコネチカットから泊まり掛けで遊びに来ていたときだった。 多くの荷物をエレベーターで駐車場に運び、出して来てもらった車に積んで会社の同僚のサマーハウスへバーベキューに出かける際に、トートバッグを一つ駐車場に置き忘れてしまった。気がついたのは車で何時間も走った後だった。

2日ほど Philadelphia のアパートに戻る予定はない。電話をしてみたが、マネジメントが変わったため、通じない。アパートの管理人に電話して新たな番号を教えてもらおうとしたがわからないという。トートバッグと言うのは、キャンバス地の手提げつきのバッグである。僕のは2年前に Martha's Vineyard の Black Dog という店で買った、黒い犬のマークのついた白くて大きな厚手の奴である。巨大で丈夫であり、自立して倒れないので大変重宝しおり、毎週コネチカットとフィラデルフィアを往復する際にいろいろなものを入れて運んでいた。なくなると大変惜しいし、もう Martha's Vineyard に行く機会もないだろうから入手できない、と思ったが、もしかするとインターネットで買えるかもしれない、などと考えた。

その他に入っていたものを思い出してみた。
・カメラとレンズ(CanonFTbとFD50/1.4)
 これは僕のお気に入りだ。20年以上前のカメラだが、この間日本でオーバーホールしたばかりの貴重なものだ。。
・現金125ドルの入った封筒
 パスポートの更新の際に日本領事館に払うために用意しておいたものだ。これは金額そのものより、これがあるために荷物全体が出てこない可能性がある。
・システム手帳
 手帳そのものはとても気に入っていたので惜しいが、電話番号や店のリストなどはパソコンに入っているデータだから全く問題ない。スケジュールもだいたい頭に入っているので問題ない。

以上がバッグの中身であるが、致命的ではない。カメラとトートバッグが最も問題である。

さて、置き忘れたバッグは2日間、駐車場に保管されているか否か?
僕は9月からの駐車場の対応がそれまでに比べて格段に良くなったことから、半分程度は出てくるのではないかと言う期待を持っていた。半分と言うと日本の感覚から言うとずいぶんと低いように思えるが、アメリカで、それも景気の上昇・持続から若干取り残された感のある Philadelphia では、この程度と考えたのだ。

月曜日にアパートから帰ってみると、バッグは全く手付かずのまま、駐車場の事務所に保管されていた。良かった。預かっていた男にチップをはずんでやったのは言うまでもない。これも9月に新しいマネジメントに変わったせいだろう。置き忘れたのが1週間前だったら、カメラやバッグは全く出てこなかったに違いない。

同じ駐車場でも、マネジメントによって活気も何もこんなに違うものだ。
愛用のカメラとバッグが戻って一安心。駐車場の人たちとも仲良く付き合えそうだ。



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【99年9月5日】
日本での健康診断


7月に日本へ2週間ほど行った際に友人たちに送ったメール。

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日本に着いています。

僕は14日、家族は17日に到着しました。

これまでのニュース
 K:釣り具店の抽選で9000円の商品券を獲得
 A:おばあちゃんと回転寿司に挑戦
 J:立田野の白玉あずきはおいしい

僕は以下のとおりです。
(お食事前の方々は読まないでください)

2年に1度のホームリーブの際には、原則、健康診断をすることになっている。
前日の夜9時以降絶飲食をし、朝8時45分に会社付属のクリニックへ行く。

指定されたとおり、便を小さなカプセルに採集して持っていったが、7月7日という日付を正直に書いておいたら、「古いからダメ」だそうな。何でも「冬場は大丈夫だけれど、夏場は腐る。3日以内のでないとダメ。後で郵送してください。」とのことだ。「そんなひどい話はないだろう、僕のはどうせ最初から腐っている。それにはるばる Philadelphia からシカゴとデトロイト経由で手荷物扱いで丁寧に運んできたのにそんな冷たい対応は、あまりに(僕の便に)かわいそうじゃないか。」と言おうとしたが、日本の看護婦はみんなまじめくさっているのでやめておいた。どうせ適当な検査なのだから、きょうの日付を書いておいて「新鮮取れたて直送。」とでも言っておいた方が良かった。正直者は損をする。郵政省の方々、後で臭い思いをさせますがごめんなさい。

内臓の超音波検診。うす暗い部屋で看護婦と2人になり、何やらぬるぬるした液体を上半身にぬったくられて変な棒でこすられる。若い看護婦だが、表情がさえない。メタルフレームの眼鏡をやめてコンタクトにし、もう少し笑顔で接したら、はるかに美人になれるのに、などと余計なことを考える。きのう、8人ほど集まった会社のメンバーのうち、実に4人が尿道結石の経験があるということだったので、「結石がないか良く見てください」と頼む。しかし何もなかったようだ。尿道結石は本当に痛いらしい。救急車ものだ。

尿も採ると言うので、「15CCしか出ない」と答えたら、「頑張ってください」とのこと。何のこっちゃ。小さなカップに5分の1位しか出なかったのでトレイにおいてある隣のカップから少し勝手に分けてもらおうと思ったが、後が面倒なのでやめておいた。冷静な判断をする自分に我ながら感動。あとで聞いてみたら、何とか足りたみたいで、「尿を送れ」とは言われなかった。本日の貴重な尿を無駄にすることは何とか免れた。

最後に胃のバリウム検査をし、下剤をもらう。

昼にしっかりとトンカツを食べたが、1時頃になって、下剤が効いてきた。
営団地下鉄のトイレに入る。入り口にティッシュペーパーの自動販売機が目に入る。
「おお、日本にはこのようなものがあったのだな。」などとしばし感動。しかし100円は痛い。さきほど、駅の階段を昇ったところでサラ金の(たぶん)ティッシュをもらっておくのだった。この不条理。できたての液状のバリウム便は無事に万有引力の法則に従った。



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【99年8月28日】
Manhattan の建築物とぶらぶら歩き


最近、白黒写真に再び目覚めたので、Kodak の TCN (ネガカラーと同じC41処理なのでラボに現像を頼むつもり。A氏によれば、Ilford の同タイプのフィルム XP-2 より「焼きやすい」そうだ。)を買い、久々に Zenza Bronica SQ を持ち出してマンハッタンにでかけた。
しかし、僕がまじめに写真を撮ろうとすると、7月初め もそうだったのだが、何故いつもこう暑い日なのだろう。

Chrysler Building
 中に入って眺めていたら、「その線より中に入るな」などと注意された。ケチな警備員だ。
Grand Central Terminal
 本当にきれいになった。地下のカフェテリアももうすぐオープンしそうだ。
昼食は Daniel's のベーグルにする。
  Nova on a plain bagel with cream cheese and onion, caper
7月初め に引き続き、もう一度、Brooklyn Bridge
 今度はタクシーで先に Brooklyn まで行き、逆に向こうから manhattan まで歩いてくる。これが正解だ。
橋の Manhattan 側に近いところまで来ると、左から順に
 Woolworth Building
 Municipal Building
 US Courthouse
 が見える。どれも美しいビルだ。太陽が雲から顔を出すのを待って何枚も撮る。
Wall Street 界隈
 Wallstreet 近くの New York Stock Exchange は工事中だった。砂埃が目に入ってたまらない。

最後にタクシーでB&H(大きなカメラ屋。まだ行ったことがない)に寄ろうと思う。

Wallstreet から乗ったタクシーの運転手はパキスタン人だという。
彼は途中のデリで車を停めて水を買いに行った。
1分ほどして2本のボトルを持って戻ってきた彼はぐびぐびと口を付けて飲み、「お前はいらないか?」と聞く。
冗談じゃない。こんな男の口をつけたものなど飲めるわけはない。
「そうか」と、別に気を悪くした様子でもなく、運転を続ける。

「本当にきょうも暑いな。この間はあまり暑いが水を買う時間がないので、街角のデリの店先で売っているスイカの下に敷いてある氷をいくつか失敬してなめていたいたら、ひどい腹痛と下痢になった。
あまりに下痢と腹痛が激しいので病院に行ったが、保険のない身にとっては400ドルの診療費は大変だった。1日17時間も一生懸命働いても少しも残らない。厳しい国だ。」などとひとりでしゃべっている。
こんな赤痢もどきの男の飲んだ水など、飲める訳はない。

B&Hは休みだった。ユダヤの店は土曜日は休みだ。Adorama も一緒。

家に帰って来て家族に指摘された。
「Tシャツが裏返しだよ」
いけない、ポケットが背中にある。
1日中、大勢に恥ずかしい姿をさらしてしまったことになる。

きょうの貴重な教訓。「Tシャツを着るときは、前と後ろに気をつけよう!」

さて、写真を撮るにも、観光でも、もちろん、Manhattan の建築物の下調べは、
New York Skyscrapers
だ。

当日撮った写真はこちらをクリック



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【99年8月5日】
夜キスしながら(回文)


「夜キスしながらそのあとあなた見つめる眼、『罪だなあ』と、あの空悲しすぎるよ。」

日本にホームリーブしたときに読んだ新聞に出ていた回文。
(逆から読んでも同じ。)
珠玉の名作だ。ちょっとした詩になっている。

高校の木の机に彫ってあったこんな回文も思い出した。

「軽くうどん汁すする神藤(じんどう)来るか?」

神藤というのは、地理の先生だった。
「うどん汁をすする」という感じにぴったり(?)の先生だった(失礼!)だったので大笑いしたものだった。



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【99年7月23日】
CATVによるインターネット


各PCに Ethernet Card が必要(10 Base-T)

Internet の料金はTVと別

工事費 3万円
月額使用料
  64K 5000 (ケーブルモデム込み)
 128K 7500 (ケーブルモデム込み)

豊島CATV 中原氏
http://www.toshima.co.jp
info@toshima.(co.)ne.jp
0120-59-5144



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【99年7月20日】
Compaq CEO の社外取締役による解任(99年6月)


ライバルの Dell → 直販方式で収益

Compaq 現行 CEO :「既存の流通システムで働いている人々が大変な迷惑を被る」→ 直販導入を躊躇
社外取締役 :「そんな悠長なことを言っている時間はない。コンパックも大胆な直販方式にシフトしないと勝ち残ることが出来ない。現在のCEOはスピード感に欠ける。」

社外取締役 → 現行CEO を解任



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【99年7月13日】
Photo Session その後


1ヶ月ほど前から土曜日に通い始めた Art School(Photo Session)だが、以下は、メーリングリストに送ったもの。

PS1:
最近、自宅近く(Connecticut州NewCanaan)のSilvermine Art Schoolの写真のコース(毎週土曜日3時間:8週間)に通っています。初心者コースですのでちょっとだるいですが、20年間の白黒写真のブランクを埋めるにはちょうど良いと考えました。先日はフィルムの現像をしました。今度(日本から戻ったら)引伸ばしもやります。一応、ゾーンシステムもやります。先生(Patrick Vingo氏。有名ではないと思う)は肩肘張ってなくて、好感が持てる人(50才位か?)です。

思ったこと。
1.各種道具は全く変わっていない。
(ステンレスリールも全くそのまま。キャップのみプラスチック製のもある。プラスチックリールの両溝式(両手で回転させて自動的に巻き込む物)があるのも昔と同じ)
2.真夏でも水道の温度が低い(65度位い)と現像液の温度調節(68度F)がとても楽。(日本の真夏に現像したときは氷を使って苦労したものだった)
3.印画紙はマルチグレードが主流。これは昔はなかった(少なくとも一般的ではなかった)。便利そうですね。
4.「ド初心者」もいるので、「印画紙を買っておいてください」と言われて買ったのは良いが、事前に家で袋から出して丁寧に見てきた女性もいて、先生も苦笑。これにはまいった!!

PS2:
マニュアルのカメラはずっとキャノンを使っていますが、FTbの露出計がイカレタので、今回、サービスセンターに入院させる予定です。モルトプレーンの張り替えも一緒。T70も現役ですが、巻き上げモーターの調子が今ひとつ。新品でキャノンのマニュアルカメラの手頃なのを手に入れたいものですが、ニコンのようにOEMで提供してもらえないものですかねえ?FTbをそのまま新品で発売してくれるだけで良いのに。。。



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【99年7月5日】
マンハッタンは109度F


写真の宿題(白黒フィルムの撮影)

T70 Kodak T-MAX400
マンハッタンは109度F
Flat Iron Building を北側から
Gramacy Park周辺
Basta Pastaで食事
Brooklyn Bridge を歩いて渡る。

あまりの暑さに参って帰りはタクシー



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【99年6月20日】
Photography Session / Patrick Vingo


学校に行き始めた。
とは言うものの、短期の、8日間だけの講習である。
毎週土曜日の10時ー1時。8週間。全10名。

1時間以上かけて遠くから通ってくる人もいる。僕は車で15分と近い。

Silvermine School of Art
The Craft and Process
(Photographer / Patrick Vingo)

【生徒】
アンソニー(トニー)
スティーブ・ミラー
フランシス

【生徒のカメラ】
Nikon N60
Pentax K1000
Canon T-70(これは僕)
Contax Aria
Yashica 一眼レフ(コンタックスマウント)

【内容】
Black and White Film Develop/Print
Color Negative Print を基にした Discussin

【用意するもの】
Ilford RC Paper MG, Glossy/Pearl/Semi Matt
25/100 papers

Kodak T-Max400 / Tri-X / Ilford  Delta400
HP5 / Plus-X 125 / T-Max 100

【店】
Film/Paper
 Fairbank/Darien
 Camera Wholeseller/Stamford
Printing
  PCS
  Q's (X?)

【Processing】
Develop
 HC-110 68F
 5min 30sec
 Push  1stop=20% increase
 Ajitate
   first 30sec.
   5-6sec each 0.5minutes
Stopper/Water
Fixer 5min
Hypo Clear

【焦点距離・Shutter Speed・F-Stop】
Nodal Point = Focal Length
Incident Reading / Reflective Reading

【Zone System / Ansel Adams】
Zone 5 18% Gray Scale
B/W Latitude = 5 zones

【その他】
Tuesday night  $3  Dark Room
Pat は 24mmレンズ, Pearlのペーパーを気に入っている。
Field Day, sometime in July
 Weir Farm National Historic Park
 Wilton/Ridgefield

【次回持参物】
 フィルム・印画紙・ネガホルダー・(ダークバッグ)・(フィルムピッカー)



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【99年6月6日】
「思考スピードの経営/ビルゲイツ」


この間、日本に3日間の出張で帰った際、本屋を2時間ほどぶらぶらとし、何冊か買って来たうちの1冊。
ここ3年ほど、僕の感じていたことが整然と整理されている。

ビルゲイツの著書なので、やや宣伝めいた部分があるのは割り引く必要があろうが、まさに現在の世界企業、とりわけ情報に深く依存している企業の状況を言い得ている。

以下は抜粋。

===========================================
次の10年間に成功する会社は、自社の仕事のやり方をデジタル機器を使って再創造する会社であろう。これらの会社は決定を迅速にし、効率的に行動し、顧客と積極的に直接接触していくだろう。
(P.12)

デジタルアプローチの価値は、銀行や保険会社など、情報中心型のビジネスで特に明らかだ。
(P.24)

たとえあなたの産業分野にインターネットに進出している企業が1社もなくても、早くから活動している大手オンライン・プレーヤーが、商取引のあらゆる隙間を埋めようと、あなたの産業に乗り込んでくるかもしれない。これはどの産業にもあてはまる警告だ。
(P.90)

賢い会社なら、インターネットによるサービスと人による応対を組み合わせたプログラムをつくり、顧客が両方の恩恵を受けられるようにするだろう。
(P.133)

情報技術を単なるコストセンターと見てはならない。
CEOはCIOを経営の審議や戦略の立案に参加させなければいけない。CIOがビジネスの輪の中にいなければ、情報技術戦略をビジネス戦略に合わせるのは不可能となる。
(P.365)



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【99年5月23日】
日本から帰って Philly の散歩


年に一度の Rittenhouse Square の Festival の日に、日本から帰って来た。JFK からの乗り継ぎ便は定員30人程度のプロペラ機。
4泊のややきついスケジュールだったが、無事終了。
家族に頼まれた空港での買い物も、ほぼこなせた。
(女性セブンなんか買わせるな!)

音楽がにぎやかだ。時差で眠いのであまり歩き回る気にはなれない。
そうこうしているうちに、Festival は終わってしまった。

2年ほど前にできたばかりのレストラン "Rouge" の歩道に出したテーブル。
もうこの季節になると、暖房用のガスランプがなくても寒くない。
おしゃれな人々が座ってワインを片手に談笑している。
僕はその一員にはなれないけれど、良い風景を見ているのは楽しい。

93年6月のカリフォルニアを思い出した。Cheese Cake Factory。
あのときと同様、僕は一人だから Rouge などで食事をする訳には行かない。

Walnut の Le Pietro。ここなら一人でも気後れしない。
薄いコバルトブルーのシャツを来たウェイトレス。店内の6−7段の階段を小気味良く一段置きで往復する。
階段の脇の2人がけのテーブルについた僕は飽きもせずそれを眺める。

Martini / Bombay Sapphire, Straight up with two olives
Martini は ステアかシェイクか?
(これは Il Portico のバーテンダーの質問)

Insalsa Toscana。大きなサラダ。
レタス・オリーブ・アンチョビ・赤ピーマン・アーティチョーク、そして Balsamic Venegar。
これはおいしい。
焼き立てのパンにオリーブオイル。

前の6人の丸テーブルには、やや太った若い女性の集団が座った。
黒いTシャツを着ているので、一見、スマートなのかと見間違えてしまった。
黒いシャツを見て、毎年行く New York Hilton の Photo Auction での各ギャラリーの店員の姿を思い出した。
これは、写真をきれいに見せるためなのだろう。確かに、写真展にカラフルな洋服は似合わない。
Hilton には今年も行ったが、Bereniss Abott は買わずに堪えた。
そのかわり(という訳でもないのだが)、2月に、Westchester Mall のポスター屋で Linda Butler の大きな写真(ポスター)を3枚と、Ansel Adams の小さなモノクロのフレームを3枚買った。
値段ははるかに安い。全部で300ドル足らずだった。

日曜日の朝。Rittenhouse Square 界隈の散歩。Marathon Grill を発見。
Center City のいたるところにあるが、こんな近くに、はるかに内装の良い店があったとは知らなかった。
やはりちゃんと歩いてみないとだめだ。
これからは 16 & Sansom の店ではなく、こちらに来よう。
(Spruce & 17th. NE) そう言えば、Marathon Grill の店員も、男女を問わず黒装束だったなぁ。

【以下は覚え書き】
King of Prussia Mall
Route76 EX25
1-800-349-1474

B1F Deck and Walls Sears 前 (Framed)
Moonrise in Hernandes / Ansel Adams $65

Ground Floor California Cafe (Cafe Club)
Robert Mondavi 1997
Smoked Turkey Sandwich / Bacon/Tomato/Blue Cheese



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【99年5月18日】
E-FAX(E-MailでのFAXの受信)


E-FAX(E-MailでのFAXの受信) 

これは便利だ。僕も早速会員になった。無料。ただし専用のソフトウェア(ダウンロード無料)が必要。
http://www.efax.com

シカゴの僕の専用番号にFAXすると、自動的に僕のE−Mailアドレスに添付ファイルとして転送され、世界のどこにいても(FAXの機械がなくても)僕はPCでFAXが受け取れる。

電話番号(FAX送付先)603-737-3241



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【99年5月9日】
Hay Day / 花粉症?/ Bike NY


Greenwich の Hay Day でのJの買い物に付き合う。
ここは中に入る気になる素敵なスーパーだ。
バゲットとパテを要求し、買ってもらう。
大きなイチゴも良い。

目が痒く、充血。くしゃみ。鼻水。
花粉症かと思っていたが、医者はバクテリアに感染したのだと言う。
土曜日に抗生物質と目薬をもらったが、良くならない。
藪医者か?

先週の  Bike NY ( 昨年に引き続き、2回目。42マイル。Kと一緒に完走。)以来、調子が悪い。



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【99年4月11日】
歯医者・春の写真・自転車


【4月10日(土)】

土曜日なのに7時過ぎに起床

8時から歯医者だ。
4年ほど前にマンハッタンの歯医者に何回か通ったが、最近、ちょっと調子が悪くなってきた。

車で Noroton Heights の駅の近くの歯医者に向かう。
こんなすばらしい天気の土曜日の朝から歯医者というもさえないが、治さない訳にはゆかない。
最後のチェックアップは? と聞かれて、4年前位だと答えたら、それしては状態が良い、good job だと言われた。
4年間もほっておくなということの裏返しでもあるのだろう。

手際よく4枚のレントゲンを撮ってもらい、プロセスしている間にクリーニングしてくれる。写真を撮るのは趣味だが撮られるのは趣味でないと言ったら、苦笑していた。

2本のルートカナルが必要だと言う。
隣町 Stamford の専門医のところでルートカナルをしてもらう必要があるそうだ。
それでも、専門医を含め、あと2回で治ると言う。次回の予約をし、1時間で終了。きょうは$158。

家の横の茂みに Wild Turkey がいた。ものおじもせず、のんきにあたりを見回している。僕は初めて見た。
きれいなので最初はキジかと思ったが、後でJに聞いたら Wild Turkey に間違いないと言う。けっこう首が長く、くちばしのしたのベロベロがあったでまず間違いないだろう。

あまりに天気が良いので、少し花の写真を撮ろうとチェリーローンパークに出かける。
車を停めて傾斜地の住宅地を歩き回る。

途中で通りすがりの3台の車に道を聞かれた。
- Merritt Parkway
- Oxridge School
- Darien High School

気温は52度。快晴だが、暖かいという程でもない。この季節としては平均的だ。

ピンクや白の Dogwood にはまだ早い。咲き初めるにはあと10日間くらい必要だろう。
レンギョウが真っ盛りになろうとしている。
白い大きなスイセンも盛りだ。
6ー7年前までは、花に興味を示すのは老人臭いなどと思っていたが、きれいなものは仕方あるまい。

おとといは Philadelphia で80度近くまで上がり、半袖半ズボンの人々が闊歩していたが、きょうの Darien はそうではない。薄手の麻の長袖シャツだけでは寒いため、木綿のセーターを羽織る。これで歩くとちょうど良い。

2時間弱歩くと、さすがに少し汗ばんでくる。撮影コマ数は20コマ程度。ちょっと少ない。でも、日ごろの運動不足の解消には多少役立ったはずだ。

日本語補習校から帰ったAを、スクールバスの着く Noroton Heights 駅の駐車場に迎えに行き、2時前に帰宅。
今日の夜はトンカツだそうだ。
ついこの間、夕食にパブで Philadelphia Cheese Steak を食べたばかりなので、少々カロリーを取り過ぎである。

【4月11日(日)】

気温は40度台の半ば
Kと自転車に乗る。今年で2回目、5月2日の Bike New York の準備だ。

きょうは午後から雨になるというので、自転車に乗るのは午前中にした。
ウィンドブレーカーを着るが、走ると風が冷たい。手や耳がチリチリして来る。

Brookside Road をずっと北へ上がり、New Canaan に入って Merritt Parkway を越えてからすぐに戻り、山を再び下りてくる。Kは少しへばっている。
時折止まり、大きな家の低い石の塀に腰を降ろして休む。

New Cannan は Darien の北にある閑静な住宅地だ。海岸からやや山へ入っているせいか、静かでビジネス地区も少ない。 ついこの間、ビデオで見た The Ice Storm の舞台にもなった町だ。
それにしても寒々とした映画だった。

時折牧場の併設された大きな家を見ながら山を下りてきた我々は、 Oxridge Hunt Club の横をとおり、さらに大好きな Rocaton の家の交差点に出る。

4年前、95年の3月に見た Rocaton の家。
建築家と Lawyer の夫婦の家だった。値段が高すぎるのと、あまりにもおしゃれな家なので子ども2人のいる我々にはふさわしくないと思い、すぐにあきらめた家だ。
車庫を2台建て増ししている。子供でも生まれたのだろう。

Darien の駅の横の有料駐車場。
信号の角に面したこの一画は、駐車場の中でありながら、さながら中古車展示場のようだ。
ボート 8000ドル
92年製スバルレガシー 5500ドル
サーブオープントップ 値段相談
ボルボワゴン 値段相談

帰って来てから一休みし、Noroton Heights Pizza でKと8ドルの昼食。
そのままJとAが先にボランティアに行っている Norwalk の マクマホンハイスクールの Japanese Fair に顔を出す。
2人は折り紙を売っている。



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【99年4月4日】
砂丘の女(英文字幕スーパー)


Woman in the Dunes

主演:岸田今日子
原作:安部公房
音楽:武満徹
監督:勅使河原宏

という豪華メンバー

制作:1964年

V 氏が New York に住んでいた19才の頃、映画館で見て強い印象を持ったという映画。
「見かけたら是非教えてほしい。」と言われていた。
この間、ビデオ店で見かけたのでためらわず、借りてみた。

微妙であり、官能的だ。

絶えず砂をかきあげる女は、シシュフォスの神話を彷彿とさせる。



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【99年3月28日】
SOHOにおけるLANの設定


通常はネットワークカードを使って10BaseTか100BaseTXでLANケーブルを使う。

最近読んだSOHO構築の雑誌に以下のような記事が乗っていたのでメモした。

日本でもSONYが無線LANを出していたが、ケーブルに頭を悩ませなくてすむようになるのも近いようだ。ただし、無線LANは現段階ではスピードに難があるようだ。
(僕も日米でSOHOの構築を検討している。先週、Router に関する本を買って来たが、配線がちょっと厄介なのを懸念している。)

===================================================================
以下は各種の代替案

2台のPCをUSB接続
 EZ-Link $90
  http://www.ezlinkusb.com
  2台が近ければこれで良い。

USBからLANに接続
 USB Direct Connect Adapter $90 Belkin
  http://www.belkin.com
 USB to Ethernet Converter $100 Entrega
  3台以上のLANにラップトップをつなぐときには良さそう。

PC-CardからLANに接続
 PCMCIA LAN Card
  ラップトップのときにはこれが手軽

電源コンセントからLAN
 PASSPORT Plug-In Netwok $200
  http://www.intelogis.com
  ちょっと怖い気もするが、平気だそうだ。遅いのが難点。

電話線を利用してLAN
 ActionLink Home Networking Kit $150
  http://www.actiontee.com
  up tp 1Mbps
  電源コンセントよりは早いが、それでも遅いようだ。
 AnyPoint Intel $???? 
  http://www.intel.com

無線でLAN
 HomeFree Combo Pac $230
  http://www.diamondmm.com
 WebGear Aviator $170
  http://www.webgear.com
 Proxim Symphony $149ISA, $199PCCard
  http://www.proxim.com
  スピードの遅さが難点。



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【99年3月21日】
Photo CD の画質?


今までは、4X6インチのプリントをラボへ送ってスキャンしてもらい、フロッピーディスクに入れて返送してもらっていた。
(ネガからでもスキャンしてくれていたのだが、面倒なのでプリントからしか頼んだことがなかった。この処理には、専ら、Florida の Dale Laboratory を使っていた。)

スキャンのコストは24枚で10ドル。手軽で良かったが、画質は今一つ。スクリーンの4分の1くらいで見るにはまあまあだったが、大きくするとダメ。

しかし最近、僕が愛用している Mystic Color の Photo CD のサービスが安くなった。1536X1024ピクセルで、24枚10ドルだと言う。
今までのスキャンと同じ値段だが、解像度が格段に高そうだ。値段が10ドルというのも極めて安い気がする。なお、Mystic Color Labo は、郵送で受け付け、郵便で送り返すタイプの普通のラボであり、プロが使うようなシリアスなラボでは全くない。

Mystic は、その名のとおり、Connecticut 州の Mystic にあるが、今までの経験では、
1.非常に良心的
2.色調等について文句を言うと、全く無料でやり直しをしてくれる
3.しかし、印画紙は Agfa を使っていて、全体的に色が地味
4.品質は比較的バラツキが少ない方
5.値段も、まあまあ安い。
 (36枚撮りのネガカラーを4X6インチで同時プリントして12ドルくらい。)

今度、Mystic の Photo CD を試してみることにしよう。

フィルムスキャナーを買いたい気もするが、僕の場合、オリジナルがネガである以上、どうせプリントするのなら、直接ネガからするほうが基本的にはきれいにプリントできるに決まっている(ように思える)。

そうなると、僕がネガをスキャンするのは、
1.よいネガのバックアップ
 (良い写真ほどラボに渡す回数が多くなるため、傷をつけられたり紛失されたりするリスクが大きくなる)
2.スキャンしたデータをデジタル加工して、より良いプリントを得る
3.ホームページにアップする画像を得る。

本当は2を目指したいのだが、これが正しいことなのかどうか、自分でもわからない。
しかし、デジタルの世界での進歩が極めて早いので、いずれにせよ、「自分でネガスキャナーを買う」のは損な気がしている。
(もともと、自分でカラープリントをスキャンすることは全く考えていない。)

そこで疑問点。誰か教えてほしい。
1.Photo CD の画質は、ネガの代替として、原板に代わり得るものなのか?
 (すなわち、Photo CD からのプリントアウトは満足の行くものなのか否か)
2.なぜ Photo CD を使用する人がいる、それも一部のプロが使うのか?
3.ネガをいったんデジタル処理することで、ネガから直接プリントするより良い画像が簡単に得られるものなのか?
4.ネガをデジタル化する場合、Photo CD とフィルムスキャナーを比べた場合の優劣はどうなのか?
 (ここで言うフィルムスキャナーは民生用のもの。すなわち、Nikon Coolscan2000 や Canoscan2700f 程度の、日本円で言ってせいぜい10−20万以内のもの)



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【99年3月9日】
FARGO - FAR GO - FAR COME : 思えば遠くまで来たものだ


月曜日は朝からついていなかった。

8時のシカゴ行きのフライトがキャンセルになった。
United Airline にやられた。
2時間半の間に LGA からシカゴへ4便あるが、客が少なかったのでそれを2便、間引いたのだ。

しかたなく1時間遅いフライトにチェックインしておき、30分早い便にスタンバイするが、予想通り乗れなかった。
訪問先に電話を入れ、空港で相棒と待ち合わせているので、相棒のボイスメールにもメッセージを残す。

その後は特に問題もなく結局、予定より40分遅れで Meeting にジョインできた。

しかし、本当の問題はシカゴから Sioux Falls への移動だった。雪のため、Chicago で離陸をしばらく待っていたが、定刻から30分程度の遅れで出発した。
やれやれと思い、30分くらい空の上でうとうとしていたら、何と、North Dakota の Fargo へ向かっているという。

North Dakota 州に足を踏み入れるのは初めてだと言ったら、隣の人もそうだという。映画 Fargo 以外には何も知らないと言う。冬の Travel には、今回のような雪による遅 れや欠航が予想されるため、本をたくさん持ってきているのだそうだ。みんな備えが良い。文句も言わすに黙々と従っている。安全第一なので仕方ないということなのだろう 。無理して除雪の終わっていない Sioux Falls に着陸を試み、失敗されては元も子もない。Fargo まで連れて来られてしまった僕たちは、仕方なく空港のカフェテリアで飲み 物を飲んだ。

映画 Fargo は僕は見ていない。見ておかないといけない。
寒い雪の風景が出てくる「変な映画」だそうだが、アカデミー賞を取ったと言う。

結局、Fargo で1時間程度足止めをくらい、Sioux Falls に着いたのは8時半過ぎだった。

North Dakota は、仮に訪れるとしても、50州の中で最後になると思っていたのに、思わぬところで1州経験が増えてしまった。

----- Sioux Falls は予想通り小さな町だった。人口も18万人。町から出て隣の州の Omaha に働きに行き、あまりに大都会なので息がつまって帰ってきて Sioux Falls で再び就職 するという人もいるそうだ。Omaha にも昨年末に行ったが、New York などにくらべるとちっぽけな都市だ。そこより数段小さな Sioux Falls であっても、South Dakota 州の有 数な都市だという。大企業としては、Citicorp と Gateway2000、いずれもこのあたりの安いオフィス賃貸料と人件費を最大限に生かす、コールセンターのオペレーションだと言 う。オフィスレントは、何と SQFT あたり4ドル。
シカゴの26ドル、ニューヨークの40ドルに比べると格段に安い。これで人件費が安いのだから、文句はない。

アメリカも本当に広いと思う。



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【99年3月1日】
Philadelphia


「 Series 10 : Philadelphia (9903) 」 を作成しました!!
いつものように、4X6インチのプリントを Dale Lab でスキャンし、
Adobe Photo Deluxe で仕上げています。 http://www.rittenhouseregency.com/



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【99年2月21日】
PC購入記録・Win98


○○様

火曜日に、注文してあったPCが着き、日本語WIN98のインストールをしましたのでご連絡します。
○○さんもご自分でできるでしょう。ご健闘を祈ります。

【機種】
AMD-K6-2, 400MHZ
SDRAM-128MB
HD-10GB
メーカーは Tiger-Direct。
(直販メーカー)

WIN98だけしかついていないクリーンなシステムです。
値段は$950(安い!) (どうせ自分で日本語WIN98を入れるので、「英語WIN98もいらないから金を返してくれ」などとLinux信奉者のようなことを言いたい気もしますが、マイクロソフトのささやかな株主としては、じっとこらえることにしました。)

【手順】
(1は、「念のため」ですから、飛ばすことも可能です。WIN98の場合は、「CDROMドライブの認識」という、場合によっては相当厄介なプロセスは必要ありません(去年、新しいPCに日本語WIN95をインストールする際に少し苦労した部分です)。)

1.テープバックアップ(僕は Iomega の Ditto を使用)のソフトをインストールし、オリジナルの環境をバックアップ。
2.英語WIN98のスタートアップディスクをフロッピーに作成。
3.日本語WIN98をCDドライブからインストール。
(英語WIN98の機種であれば、すでにHDが FAT32 になっているはずですので、HDをフォーマットし直す必要はないはずです。)
4.ディスプレイアダプタのドライバを付属のCDからインストールしてモニタの解像度を変更
5.モデムのドライバを付属のCDからインストール
6.各種通信環境やメールの環境等をセットアップ

今まで、ここまで終了しました。

あとはマルチメディア音源ボードのドライバをインストールして音がちゃんと出るようにし、各種ソフトウェアをインストールするのみです。

1年間使った AMD-K6, 200MHZ の PC (メモリーは48MBに増設済み)は子供用にするつもりです。
今まで子供が使っていた最も古いPC (94年購入。何度かアップグレード)はお払い箱です。

なお、ご自分でなさるときは(テープドライブをお持ちでないでしょうから)1は飛ばすことになりますが、英語WIN98の環境(config.sys, autoexec.bat, win.ini)を最低限バックアップした上、 上記4、5に使用するCD(もしくはFD)を事前に良く確認しておくことが「極めて」大切です。

よろしければ、参考文献(雑誌)を今度お貸しします。



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【99年2月10日】
笑い男 / K先生の死


ちょうどこの間、サリンジャーの「笑い男」を読み返してみたところだった。

---- 高校時代の現代国語のK先生が亡くなった。

マンハッタンの野球場の行き帰りの車
コマンチ団の団長の語る笑い男の寓話
メアリ・ハドソンの泣き顔

サリンジャーといえば、やはり、「ライ麦畑でつかまえて」だ。



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【99年2月7日】
Philadelphiaのアパート


Rittenhouse Square。小さな正方形の公園。
緑の少ない Center City で小さいながらも、ほっとする空間だ。
#910→#922→#901

98年10月、最初に見せてもらったのは、公園を見渡す横長の明るい部屋、910。一目で気に入り、手付金を払った。
しかしアパート側の事情で入居できなくなってしまった。異例のことであり、文句を言ったが、入れないものは入れない。

すぐに2回の出張が控えており、あまり待つ時間はなかった。そこで仕方なしに代わりに入ったのが922。これは広いけれど不快な部屋だった。

まず第一に騒音。
次に暑いこと。冬なのに暑い。暖房無しでも暑い。窓をあけて風を入れようとしてもうるさい上に送風機からのあたたかい風が吹き付けて役に立たない。
また、眺望がほとんどない。見えるのは殺風景な中庭の屋根だけ。
とにかく、広いだけが取り柄の、気が滅入る部屋だった。眺望の悪いのは入居する前から承知していたものの、夜中までうるさいのにはまいった。

そしてすぐに部屋の変更を申し入れた。

1ヶ月半待って、やっと今の901に移ることができた。もちろん交渉して、引越費用はアパートの管理会社持ちだ。922に比べるとだいぶ狭くはなったが、静かで快適だ。暑くもない。おまけに、ささやかながら Philadelphia の高層ビルが見える。
夜景はなかなかのものだ。公園を正面に見下ろす最初の910にはかなわないが、901からの夜景も気に入っている。

やっと落ち着いてCDを聴く環境になった。

Kelly Blue - Wynton Kelly



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【99年2月1日】
朝の製油所 / Philadelphia / 高校教師の死


朝、センターシティのアパートを出て10分。Route76を南に走り、Penrose Avenue、すなわち Route291に入ったあたり。
橋を渡る直前の右側に Sunoco の巨大な製油所がある。

7時20分頃。日の出の直後だ。
美しい。

白い煙が立ち昇り、朝日に立体的に照らされる。
巨大な石油タンクの側壁に反射する朝日。
タンクの間から聳え立つ煙突の外側には、複雑な階段が装飾のように絡み付いている。

それを右手に見ながら毎日車を走らせていた。

そしてやっと先日、15分ほど、車を停めて写真を撮った。
真横を時速70マイル位で車が駆け抜けてゆく。

一帯は、何故かゴミのにおいがする。
しかしきれいなものはきれいだ。

今朝、高校時代の体育のS先生の訃報が、同期のメイリングリストで日本から流れてきた。
その教師の記憶は20年以上も前のままだ。

自分も彼もこの20数年、年をとったはずだ。
彼は僕の記憶の中で、20数年前の姿のまま、この世を去った。

剣道着を着けたまま。。。。。

そしてこうして昔を思い出しているうちに、10数年前、江古田で英語のK先生の葬儀に出席し、その青い死に顔を見たときの言いようもない寂しさがよみがえってきた。
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【99年1月25日】
英語Windows98で日本語E-Mailが可能


アメリカで買ったPC。日本語Windows98に入れ替えれば話は簡単だが、英語Windowsの環境を崩せない場合もある。 そのようなとき(会社のPCなど)にとても便利な機能。

 英語ウィンドウズのPCを購入すると、英語のブラウザーである Internet Explorer と英語のEメールソフトである Outlook Express が付いてくる。
 その環境で日本語、中国語、韓国語のアジアの言語でインターネットを可能とするランゲージ・キットがマイクロソフトから無料で提供されている。それは Global IME(Input Method Editor)というキットである。

(1)マイクロソフトのホームページ (http://www.microsoft.com/windows/ie/features/ime.asp) で説明を読む。

(2)そこからGlobal IME キットをダウンロードしてインストールする。 "Global IME for Japanese with Language Pack"(日本語用)を選択する。

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僕もやってみた。E-mailはうまく行ったようだ。
(表題には日本語は使えないようだが、本文の日本語はうまく読める。)
WWWの日本語でのブラウズはまだうまく行っていない。
(990207 → フォントの設定を変えたら簡単にうまく行った!)
驚いたことに、英語WIN98上の英語WORD、英語EXCELでも、日本語のWORD文書や日本語のEXCEL文書が表示、印刷できる!!
---- ときどき文字化けすることもあるようだが。 ダウンロードはこちら。
http://www.microsoft.com/msdownload/iebuild/ime5_win32/en/ime5_win32.htm



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【99年1月20日】
Kと鳩時計


Kは11才になる。もうアメリカに来てから6年半なので、彼の人生の半分以上をこちらで過ごしていることになる。
その割には日本語はまあまともな方だが。

先日、彼が Basement(地下室=広い物置のようなもの。我が家の場合は照明が明るいのでちょっとした遊び場になっている。)でテニスの壁打ちをしていて、日本から持ってきた木の鳩時計を一部壊してくれた。

そのときの彼のセリフ。

「壁打ちをしていて、ボールが思わぬ方向に飛んで行き、『しまったな』と思ったら、『ちょうどうまい具合に』その方向に鳩時計が置いてあったんだよなぁ。」
(これを英語で言った訳ではなく、日本語で言ったのだ。)

ーーーーーー まるで、自分は少しも悪くなく、ボールが飛んでくる可能性のある方向にあった(置かれていた)鳩時計が100%悪いのだとでもいわんばかりだ。
ーーーーーー 彼も、このようなところは、すっかりアメリカ人になってしまったようだ。



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【99年1月9日】
Michel Petrucciani の死


買い損ねていたCDを買わねば、と思い、Amazon.com に飛んだ。

すでに、Amazon.com の Musician の解説にはそれが反映されていた。
http://www.amazon.com/exec/obidos/eras/B000001ZT9001001/002-1417606-2610832

早速、CDを2枚オーダーした。

1 copy of "The Best Of Michel Petrucciani..."
Michel Petrucciani; Audio CD; @ $10.48 each
     (Usually ships in 2-3 days)
1 copy of "Au Theatre De Champs-Elysses [BOX SET]"
Michel Petrucciani; Audio CD; @ $19.77 each
     (Usually ships in 2-3 days)

Will ship via: Standard Shipping (Averages 3-7 business days)

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------- 追悼 --------

僕が彼の Live を聞いたのは、Blue Note だった。
先天的な障害を患った小さな身体を2人のスタッフに抱えられて彼がピアノに着くのを見て、同行していたF氏が、「彼も先は長くないだろうな。」とつぶやいたのを思い出す。

それは5年少し前、93年10月のことだった。

今、僕は Philadelphia のアパートで、"Duke" を聞いて彼の死を悼んでいる。
きのうは3インチのまとまった積雪があり、街は一面、白く包まれている。

9:48 の AMTRAK で Connecticut の我が家へ帰ろう。

追加:
amazon.com からCDが到着したのは、2週間たった、1月の下旬だった。



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【99年1月3日】
ユーロを買った


金額は日本円で 3XX--X 円 (「X の数」=「桁数」 は秘密)相当。所詮は小さな金額だ。

TTSレートは 133.90円だった。
(ちなみに、僕の使っている銀行の為替手数料は、片道 1.5円だった。)
年末から円がドル対比で円高に振れていたため、ドルではなく、円からの投資にした。
ユーロ購入のタイミングとしては良かったと自分では思っている。
(投資直後のファンドマネージャーに投資判断について感想を聞いた場合、別の答えが返って来る訳はないが。)

取り引きは日本時間の1月3日早朝(午前3時過ぎ)だったので、世界初の取引きがオーストラリアで現地の午前5時頃に始まった直後だと思う。
ユーロの預金金利はドルに比べれば高くないので、今後はもっぱら為替だけを見ていることにしようと思う。

ユーロが本当にドルに次ぐ基軸通貨になるのか否か?
それは誰にもわからない。でも、僕は確実になると思う。

僕は、3−4年のレンジでは(日本がもたもたしているため)、対円ではユーロは高くなるものと踏んでいる。
「短・中期的な円の下落で損害を被らないようにしておく必要はあろう。」というのが僕の今回の投資の目的だ。



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【99年1月1日】
若き数学者のアメリカ(藤原正彦)


1月1日、僕たち家族4人は、カリブの海岸 Cancun のホテルのプールサイドで本を読んでいた。
カリブというと一見豪華そうに聞こえるが、何のことはない、アメリカン航空のマイレージでもらった、ただの往復エコノミークラスの引き換え券を使い、苦労して予約を取ったに過ぎない。

カリブは12月から雨季が終わってベストシーズンに入り、ホテル料金は高くなっているが、航空券がただなのを幸い、ホテル代だけなら出費もやむを得まい、と4泊の滞在とした。
しかし、マイレージで取れる飛行機の席の数が限られているため、4か月前に予約したにもかかわらず、帰りはマイアミで1泊した後、さらに North Carolina の Raleigh でワンストップして、ようやく New York まで帰り着く、という航路となった。

さて、プールサイドの僕たちだが、きょうは最終日で、きのうとおとといの Jungle Cruize と Isla Mujeres 行きですっかりくたびれ、かといって水遊びにもいいかげん飽きたので、ビーチチェアに寝そべって読書だ。
暑い時期の海岸やプールサイドでの読書というのは本当に気持ちよい。体が火照ったら水に入れば良いし、眠くなったら寝れば良い。

僕  若き数学者のアメリカ(藤原正彦)
   数学者の言葉では(藤原正彦)
J  ? 
K  兎の目(灰谷健次郎)
A  窓際のトットちゃん(黒柳徹子)

作家新田次郎の次男であり、数学者でもある藤原氏の「若き数学者のアメリカ」は、エッセイストクラブ賞を取った作品だ。

氏は72年の夏にミシガン大学に客員教授として招かれてから3年間、アメリカで研究し、教職についた。
この2冊は、その経験をもとにエッセイにまとめたものだ。
読んでいると、小説なのか自伝なのか区別がつかなくなってしまうが、90%以上は自身の経験をそのまま書いたものなのだろう。

一方、数学を離れて文学的仕事に携わっている時には、打って変って机 に向いきりとなる。文学も考えるという点で変りはないのに、何故 この場合は机で考えられるのか自分でもはっきり分らない。ただ私の感 じでは、数学に於ては「考えてから書く」ことが主であるのに、 文学では、「考えながら書く」ことが多いような気がする。いや、「書 きながら考える」と言った方が正確かもしれない。あくまでも 書くことが考えることに優先する。 (「数学者の言葉では」折にふれて)

→ 「書くことは考えること」というのは僕は常に感じていること。
言語の重要性は測り知れない。
しかし、どうも数学と言うのは、書きながら考えるというものではないようだ。

日本の学生とアメリカの学生の対比。 日本の学生は知識面では勝るが、論理的思考能力・説明能力では大幅に劣る。

→ とりあえず、自分のことは棚に上げるが、これは切実に感じる。
アメリカで、さして知能レベルの高そうでない人が、半分間違っていることを、いかにも自分が100%正しいのだという風に、正々堂々と大きな身ぶりを交えて主張する場面には何度も出会う。こちらとしては、日本人と言うマイナリティである弱みもあって、何となく自分が悪いような気さえしてしまう。
いずれにせよ、良く言われることではあるが、「言うべきことは言う。それも筋道たてて主張する」という文化はアメリカに深く根付き、子どもの頃からそう教育されている。教育の仕方は、既に小学校1年生から違う。

藤原氏は、学問を志す人の性格条件として、以下の4つを挙げている。 「知的好奇心が強いこと」 「野心的であること」 「執拗であること」 「楽観的であること」 (「数学者の言葉では」学問と文化)

→ これは良くわかる。ビジネスにおける経営者にもそのままあてはまることだと思う。
もちろん、変化の激しいこの時代にあっては、「決断が早くできること」という、学問にはさして重要でないかもしれないがビジネスの世界では欠かすことのできない要素を加えることを忘れてはならないが。

藤原氏の文章は、さすが数学者の文章であり、切れ味が良い。
アメリカに暮らし始めた日本人がどのようにアメリカと日本を対比して考えるか、というのが興味深い。
書かれてから既に20年以上経っているが、うなずくところが多々あった。

----- 自分を振り返ってみると、既に藤原氏の2倍以上、6年もアメリカにいるのに、僕は何を得ただろうか。自分なりに大きなものを得たつもりではいるが、それを1冊の本にまとめることなどできるだろうか?

表現力の乏しい僕でも(だからこそ?)、小説を読むと、自分の感じたことが言葉にうまく表現されていて、気持ちの良いものだ。



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