批評でございます。
                         

掲載時の批評です。
こんな拙い詩に選評をを書いて下さった
選者のみなさま、ありがとうございます。
この短い選評こそ、詩、だと
感激しています。

                               HOME

風の強い朝  [秋田さきがけ新聞’01,10,5]【評】青年の内部で揺曳する”羽ばたき”への切迫感が、外界の風雲の中に形象化されている。ひからびた概念にならないように気遣っている。(品川 清美 選)
初夏  [秋田さきがけ新聞’01,6,6]【評】少し気分や情緒的なものに流され、詩の弱さにもなっているが、自然に対する謙虚な姿勢や、自分を自然に没入させ、素直に日常の哀歓をゆだねている、おおらかさが、純な性格を照らし出している。つつましやかな語り口に、みずみずしい季節感と匂やかなものが感じられる。(小坂 太郎 選)
凍てついた夜に  [秋田さきがけ新聞’01,3,8]【評】自分探しという味の濃いテーマで、前半の悲壮感を誠実の筆力で安易に流されそうな心情を抑え、終連ぴしりと自分の内面をつかむ。比喩の星が効果的。(今川 洋 選)
 [秋田さきがけ新聞’00,11,4]【評】主観性の濃い内容で、松と人生が照応しあっている。整理のよい行分け。前半意味上において、普通と思える部分も見受けられる。(品川清美 選) 

 [秋田さきがけ新聞’00,8,16]【評】親子の絆を深めたいと願いながらも、パート労働者に従事する作者の目は時代と言う現実を深く見据えている。(斉藤 勇一 選)
空の高さ  [秋田さきがけ新聞’00,6,12]【評】繊細な感覚で閉塞された社会状況をとらえ、自分の時間を生きようとして、自分の陥っている日常の柵(しがらみ)を越えようとする、心の葛藤をイメージ化しています。「遠い所にいる友」は、青春そのものの象徴でしょう。いま自分の内部を深く遡って行く時間、それを見つめる眼差しがナイーブです。(小坂 太郎選)
こんな夕暮れには  [秋田さきがけ新聞’00,2,16]【評】雨もよいの夕暮れ風景の息づかいが伝わってくる。生きる事への意味を問いながら、家路を急ぐ人々にも視線を配る風の正体。作者の柔軟な感性に着目。(今川 洋 選)
イナゴ  [秋田さきがけ新聞’99,10,29]【評】柔和で、奥行き深い心の動き。最終の一,二連目で対象が、人間社会へと移っている。寄稿者の全般的な傾向として、日常的な語句から、心象の形象化の表現が望まれる。(品川 清美 選)
中庭の嵐  [秋田さきがけ新聞’99,7,8]【評】初夏の爽やかな季節である。
日常の生活のなかでもさまざまな葛藤が大なり小なり存在するが、
さて緑の中に身を置いて深呼吸すると、新たな意欲が漲ってくる。
(斉藤 勇一 選)

編隊

 [秋田さきがけ新聞’99、1,16日掲載]【評】海の上を渡る白鳥たち、確かに美しい詩の感動ではあるが、だが、・・・とこの人の詩の心は、「生きる、いのち」とそれをとらえる。前半の確かな叙情がよく効いてこの佳作となった。(押切 順三 選)

予感

 [秋田さきがけ新聞’98、11,18日掲載]【評】身の回りに気遣いながら、心境を表している。装う風のない、簡明な語調。(品川 清美 選)

公園

 [秋田さきがけ新聞’98、2,4日掲載]【評】公園は作者自身としての擬人化。未整理な行もあるが、善意な気風が流れていて、詩の質的評価は単に技巧だけではないという思いを抱かせる作品。 (品川 清美 選)

 [秋田さきがけ新聞’97,8,11日掲載]【評】夏から秋へ、そして冬を迎る情景が、やがて熟れる柿の木を眺める視線に息づいている。(斉藤 勇一 選)

画家になりたかった

 [秋田さきがけ新聞’96,11,16掲載]【評】飾らず力まず、思いをきちんと組み立てている。あなたの前に白い<詩>のカンバス、思いのままに、さあ、どうぞ。(押切 順三 選)

 [秋田さきがけ新聞’96,7,25日掲載]【評】日常生活の単調な繰り返しと多忙に追われていると自分の存在の意味も見失う気持ちになります。小さな花を見つけた時の「生」への新鮮な感動が表現されています。(斉藤 勇一 選)
 [秋田さきがけ新聞’96,5,15日掲載]【評】端正な表現のなかに欅の大樹の土着の情感が叫びとなって熱く伝わる。 自然は緻密に内面化され、失われたものへの乾きにも似た希求が主題になっている。(小坂 太郎 選)

白昼夢

 [秋田さきがけ新聞’95,11.13日掲載]【評】環境との触れ合いの中に日向となって浮かび上がる想念。けれん味のない割り切り方と語り口。 (品川 清美 選)
飢餓感  [小説JUNE (95年6月号)黄昏詩華舘 第66回予選通過](藤原龍一郎 選)

 [小説JUNE(94年12月号) 黄昏詩華舘 第63回掲載] 言葉がよく吟味されていて、好感がもてます。(藤原龍一郎 選)
MOON  [小説JUNE (94年10月号)黄昏詩華舘 第62回予選通過](藤原龍一郎 選)

草むしり

 [秋田さきがけ新聞’94,9,2日掲載]【評】生硬にも思える用語は、草が生きるためのプロテスト、そのもの。作者の心の奥に広がる思考に、共感が持てる。 (品川 清美 選)

星から星から

 [小説JUNE (94年4月号)黄昏詩華舘 第59回予選通過] 題名だけからも作者が内乞する魔の魅力が感じられるはずです。(藤原龍一郎 選)
雪原の記憶  [秋田さきがけ新聞’94,3,11掲載]【評】しとやかな日常の感懐が表現されているが、第三連の「自分の時間を全身で駆け抜けた時代」への郷愁がきらりと光る。自然の懐から遠去かりすぎて、原初的な感受性を鈍化させている現代人の渇仰でもあろうか。(小坂 太郎 選)

三年目

 [小説JUNE(93年10月号) 黄昏詩華舘 第55回掲載]七五律を通俗に堕さずうまくつかっています。(藤原龍一郎 選)

やめられない

 [小説JUNE (93年6月号)黄昏詩華舘 第54回掲載]構成のいやみのなさをポイントに評価しました。(藤原龍一郎 選)

消滅

 [小説JUNE (93年4月号)黄昏詩華舘 第53回予選通過]確かに個性的な魔をつかんだ作品(藤原龍一郎 選)
ふつりあい  [小説JUNE (93年2月号)黄昏詩華舘 第52回予選通過](藤原龍一郎 選)
 [小説JUNE (92年8月号)黄昏詩華舘 第49回予選通過](藤原龍一郎 選)
秋雪  [小説JUNE (90年12月号)黄昏詩華舘 第39回予選通過](藤原龍一郎 選)
二つの死 [現代農業]夫に代わって述べる表現である。が、これほど手法を心得ておられるのだから、「妻=私自身」の詩で発表して欲しかった。それとしてもその夫が話すこと嘆くことの多くの言葉を25行にまとめたところはみごとである。(小崎 碇之介 選) 

批評